Ryzen 7 9700XのTDP設定は65Wと105W、どちらを選ぶべきか迷っていませんか?
「ゲーム性能に差はある?」「エンコードやレンダリングでは変わる?」そんな疑問に、実際のベンチマークを使って答えます。
この記事では、Ryzen 7 9700Xの65Wと105Wそれぞれの性能差・消費電力・発熱の違いを詳しく検証し、どんな用途でどちらを選ぶべきかをやさしく解説しています。
ゲーム中心の人も、動画編集やクリエイティブ作業をする人も、この記事を読めば最適な設定がきっと見つかります。
Ryzen 7 9700Xの仕様と特徴

Ryzen 7 9700X | |
---|---|
コア数 | 8 |
スレッド | 16 |
ベースクロック | 3.8 GHz |
ブーストクロック | 5.5 GHz |
キャッシュ | L1:640 KB L2:8 MB L3:32 MB |
アーキテクチャ | Zen 5 |
TDP | 65W ※105W |
CPUソケット | AM5 |
対応メモリ | DDR5 |
対応チップセット | A620 , X670E , X670 B650E , B650 , X870E X870 , B840 , B850 |
内蔵グラフィックス | AMD Radeon Graphics |
発売日 | 2024年08月 |
Ryzen 7 9700Xは、ミドル~ハイエンドのBTOに採用されるCPUです。
ゲームでは高解像度でも高いフレームレートが出せ、とても快適な環境が準備できます。
また、クリエイティブ性能も高く、仕事で使っても活躍する性能です。

ゲームで高フレームレートを維持したい人や、仕事でPCを使う人におすすめ!

\ヘビーユーザーにもおすすめ/
ベンチマークで性能を比較!65Wと105Wの違いを検証
Cinebench R23でマルチ・シングル性能を比較
CPU性能をベンチマークするCinebench R23で、65Wと105Wを計測しました。
Cinebench R23による比較では、マルチコア性能が約11%向上しました。シングルコア性能はほぼ変化なしです。

105Wモードでマルチコア性能は高くなりますが、実際にどれくらい変わるのか、ベンチマークを見てみましょう!
105Wモードは9800X3Dに迫る性能を出しますが、9700Xは3D V-Cacheではないためゲーム性能で上回ることはありません。
DaVinci Resolveで動画エンコードを検証

DaVinci Resolveで、4K 30分のH.264動画をCPUエンコードした結果、105Wモードで約50秒短縮。
平均消費電力は65Wで88W、105Wで140Wと差が出ました。
- 65Wモード:平均 88W
- 105Wモード:平均 140W

消費電力が上がった分、処理速度も速くなりました。劇的に処理が早くなるわけではありませんが、効果は見込めます。
Blenderでのレンダリング性能を比較

Blenderの4K解像度のレンダリング時間は、65Wモードで15分30秒、105Wモードで13分17秒。
65Wから105Wにすることで、レンダリング時間を2分13秒短縮することができました。
レンダリング速度は約15%向上しましたが、消費電力も60%上昇してしまう結果です。
- 65Wモード:平均 87W
- 105Wモード:平均 141W
性能向上率より消費電力の増加幅が大きいため、効率面では65Wも有力な選択肢となります。

消費電力は60%アップしますが、レンダリング速度は15%アップに止まります。急がないなら65Wモードで良いかも・・・
ゲーム性能はどう変わる?フレームレート比較結果
以下の6ゲームでフレームレート計測をしました。グラボはRTX 5070です。
- 【軽量】エーペックスレジェンズ
- 【軽量】FORTNITE
- 【中量】Call of Duty : Black Ops 6
- 【中量】FF14 黄金のレガシー
- 【重量】サイバーパンク2077
- 【重量】モンスターハンターワイルズ
先に結論:ゲームは105Wにしても、65Wと差が出ない。
>>RTX 5070の性能を詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

軽量級ゲーム(Apex・Fortnite)
FHDから4Kまでテストした結果、fpsにほぼ差は見られませんでした。GPU依存が高いため、TDP変更の影響は小さいです。

Apexでは訓練場を周回し、途中でテルミットやウルトを使った平均fpsを計測しています。
Apex 低設定

FORTNITEはFHD、WQHD、4Kで実際にゲームをプレイして平均fpsを計測しました。
全て別バトルのため、フレームレートにブレがある点はご了承ください。
FORTNITE 低設定
中量級ゲーム(CoD・FF14)
CoDとFF14の変動もほぼ無いと言ってよいでしょう。実プレイで違いを感じることはありません。

Cod:BO6はFPSの中では少し重めのゲームです。ゲーム中に実装されているベンチマークで計測しました。
グラフィック設定 | |
---|---|
グラフィックのプリセット | 最低 |
レンダリング解像度 | 100 |
アップスケーリング /シャープニング | FIDELITYFX CAS 強度:100 |
視野角 | 100 |
Cod:BO6 最低設定
FF14は処理が軽めのMMOゲームです。専用ベンチマークソフトで計測しました。

FF14 最高画質
重量級ゲーム(サイバーパンク・モンハン)
4K解像度で1〜3fps程度の変化が出ていますが誤差の範囲です。プレイ感に影響は出ません。

PCゲームの中では重量級のサイバーパンク2077(Ver2.21)。ゲームに実装されているベンチマークで計測しました。
サイバーパンク2077 レイトレーシング・ウルトラ
モンハンワイルズはアルシュベルド討伐を行い、ゲーム中の平均フレームレートを計測しています。

モンハンワイルズ ウルトラ設定
【結論】105Wにしてもゲーム性能は変わらない
6つのゲームのベンチマーク結果を見てわかるように、Ryzen 7 9700Xを105Wモードにしてもゲームのパフォーマンスは上がりません。
105Wモードにすることでゲーム中の消費電力も上がってしまいます。

ゲームメインでRyzen 7 9700Xを運用するなら、65Wモードがおすすめです。

ゲームでは消費電力だけ上がってしまい、パフォーマンスには効果がありません。65Wでの運用が良いでしょう。

\快適なゲーム環境/
消費電力と発熱の変化もチェック
動画編集やレンダリング時の消費電力は105Wモードで顕著に上がります。
最大消費電力 65W/105W | CPU温度 65W/105W | |
---|---|---|
DaVinci Resolve | 88W/141W | 63℃/88℃ |
Blender | 88W/141W | 60℃/85℃ |

騒音や発熱対策が必要になる可能性があるため、冷却環境の見直しが必要になることも考えておきましょう。
【結論】Ryzen 7 9700Xは65Wと105Wどちらがおすすめ?
一般ユーザーとして考えると、105Wモードを使わなければいけないシーンは多くなく、65Wモードでも十分な性能が出せていると言えます。
105Wモードが活きるシーン
Ryzen 7 9700Xの105Wモードは、CPUを使った動画エンコードやCGレンダリングには一定の効果があります。
- 動画エンコードや3DCGなどCPU負荷の高い作業(安定動作重視)
- プログラムのビルドや重たいExcel計算
- 複数アプリを同時に扱うマルチタスク作業
ゲーム中心なら65Wで十分な理由
ゲームプレイでは105Wモードの効果が出ることはなく、65Wモードと同等のパフォーマンスとなりました。
- フレームレートにほぼ差が出ない
- 消費電力と騒音を抑えられる
- 静かな環境でのゲームプレイに最適

ゲームメインなら65Wの省電力を活かしたPC環境を作るのがおすすめです!

\高性能PCを見つけよう/
よくある質問(FAQ)
- 105WモードでCPUの寿命は短くなりますか?
-
通常の使用範囲では極端に寿命が縮むことはありません。
ただし、CPUが高温(95℃以上)になる環境での長時間使用は避けましょう。
- BIOS設定での切り替えは簡単ですか?
-
マザーボードによりますが、多くの製品ではBIOSメニュー内のTDP設定から簡単に変更できます。
- 消費電力の差で電気代はどれくらい変わる?
-
動画エンコードやレンダリングを頻繁に行う場合、月数十円〜100円程度の差になることがあります。
以下、1時間当たりの参考電気代です。
- 65W 1時間:約2円
- 105W 1時間:約3.3円
※電力会社や契約内容によって電気代は変わります。
- ゲームでTDPを変えるメリットはある?
-
この記事の結果のように、ゲームでTDPを105Wにするメリットはありません。
65Wでの運用をおすすめします。

9700X搭載ゲーミングPC
Ryzen 7 9700Xを最大限に活かすなら、パーツ構成にもこだわったBTOパソコンを選ぶのがポイントです。
ここでは、実際にこの記事で使用した構成に近い「RTX 5070」搭載モデルを中心に、コスパに優れたおすすめPCを紹介しています。
メーカー 商品名 | 仕様 | ゲーム /配信 | デザイン | 静音性 | サポート | 特徴 |
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充実サポートで初心者も安心!![]() JG-A7G70 参考価格: 274,800円 | CPU:Ryzen 7 9700X CPUクーラー:水冷 グラボ:RTX 5070 チップセット:A620 SSD:NVMe 1TB メモリ:DDR5 16GB 電源:750W BRONZE 送料無料 公式サイトを見る >>NEXGEARの記事はこちら | サポートがとても充実。 24時間電話対応や3年保障がある。 特に初心者は安心です。 この価格で水冷CPUクーラー付属。 少しファンの音が大きめです。 配信ではファンの音を拾わないように 気を付けましょう | ||||
落ち着いた見た目のPC!![]() G-GEAR GE7A-251/BH 参考価格: 297,800円 | CPU:Ryzen 7 9700X CPUクーラー:空冷 グラボ:RTX 5070 チップセット:B650 SSD:NVMe 1TB メモリ:DDR5 32GB 電源:850W GOLD 送料込み(2,200円) 公式サイトを見る | 落ち着いた見た目のPC。 RGBや派手な見た目が苦手な方にピッタリ。 落ち着いた見た目で、どんなお部屋にも マッチするデザインです。 店舗もあるので、相談しやすいショップです。 | ||||
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