AMD Radeon RX 9060 XT(16GB)を自腹で購入! 実機でベンチマークを取りながらレビューしました。
NVIDIA GeForce RTX 5060 Ti(16GB)と比較をし、有利な点と不利な点をまとめました。
この記事を読めばRX 9060 XTの性能がわかり、グラボやゲーミングPCの購入がスムーズに行えます。
記事の最後に、RX 9060 XT搭載PCやグラボの検索リンクがあります。そちらも活用してください。

グラボの性能はもちろん価格情報もまとめています!
\ゲームが快適なミドルクラス!/
記事内で比較しているGPU、RTX 5060 Tiの性能をベンチマークした記事も参考にしてください(別タブで開きます)

RX 9060 XTの仕様

RX 9060 XT(OC) | RTX 5060 Ti | |
---|---|---|
GPUコア | RDNA 4 | GB206 |
コア数 | 2048 | 4608 ※CUDAコア |
Compute Units | 32 | 36 |
Ray Accelerators | 32 | 36 |
AI Accelerators | 64 | 144 |
ブースト クロック | 3.29 GHz | 2.57 GHz |
ベース クロック | 2.70 GHz | 2.41 GHz |
VRAM | 8GB/16GB GDDR6 | 8GB/16GB GDDR7 |
メモリ スピード | 20Gbps | 28Gbps |
メモリバス幅 | 128-bit | 128-bit |
メモリ帯域幅 | 320 GB/s | 448 GB/s |
キャッシュ | 32MB | 32MB |
フレーム生成 | FSR FG | DLSS 4 MFG |
NVENC | 1基 | 1基 |
バス | PCIe5.0 x16 | PCIe 5.0 x8 |
ポート | HDMI 2.1b x1 DP 2.1a x2 | HDMI 2.1b x1 DP 2.1b x3 |
最大消費電力 | 160W | 180W |
システム 電源容量 | 550W | 600W |
補助電源 コネクタ | 8-pin X1 | 8-pin X1 または300W以上の PCIe Gen5 |
発売日 | 2025年6月6日 | 2025年4月15日 |
※DP:DisplayPort
RX 9060 XTの仕様を一見すると、コア数や帯域幅の狭さからRTX 5060 Tiより性能が低く見えがちですが、平均クロックが高くラスタライズ処理能力(3Dデータを2D画像で表示する処理)に優れています。
また、VRAMにGDDR6を採用しているものの、レイテンシ(遅延)が低く、アクセス効率が良いのも特徴です。
さらに、CPUがGPUのメモリに直接アクセスできるAMD独自技術「Smart Access Memory(SAM)」によって、ゲーム性能を向上させています。
AMD Radeonは、特にゲーム向けの最適化を重視したアーキテクチャ設計を行っており、仕様では劣って見える部分があるものの、ゲーム性能はNVIDIAのGPUを上回ることが多い特徴があります。

RX 9060 XTとRTX 5060 Tiはどれぐらい性能が違うのか?結果は後ほど紹介するベンチマークをご覧ください!
RX 9060 XTはどんな特徴のあるGPU?
RX 9060 XTは、ミドルレンジ向けの最新Radeonグラフィックスカードです。
主にFHD環境で高いパフォーマンスを発揮し、人気ゲームを高画質で快適にプレイしたい人に向いています。
一方で、AI処理や高負荷なレイトレーシング表現にはやや弱く、使い方によって向き不向きがあります。
- FHD(1920×1080)ゲーミングに最適
多くのタイトルで高フレームレートを実現。eスポーツ系でも強さを発揮します。 - 中〜高設定のグラフィックで快適にプレイ可能
重めのゲームでも「高設定」で安定した描画が可能。VRAMが16GBあるため、余裕もあります。 - レイトレーシングやウルトラ設定ではRTXに劣ることが多い
RTコアを持つNVIDIAと比べると、最高画質でのリアルタイム描写ではやや分が悪いです。 - 動画編集や簡単なクリエイティブ作業も快適
Davinci ResolveやPremiere Proなどで、一般的な動画編集用途には十分な性能があります。 - AI画像生成は処理速度が遅く、非推奨
Stable DiffusionのようなAIモデルを動かすには向いていません。Tensor CoreがあるNVIDIAの方が大幅に高速です。 - FSR Frame Generation(フレーム生成)に対応
FSR FG対応ゲームでは、追加のフレームを生成することでフレームレートが大幅に向上します。DLSS FGに対抗するAMDの技術です。 - FSR 4に対応
AMDの最新アップスケーリング技術「FSR 4」に対応。より自然な映像表現と、アップスケール時のクオリティ向上が期待できます。DLSSに近い高画質とフレーム生成を両立できるようになり、対応ゲームでは視覚品質とパフォーマンスの両立が可能です。
RX 9060 XTはこんな人におすすめ
RX 9060 XTは、性能と価格のバランスがとれたグラフィックスカードです。
以下のような方には特におすすめできます。
- FHD環境でゲームを快適に楽しみたい人
高フレームレートを出しやすく、Apexやフォートナイトなどでも安定した動作が期待できます。 - 「ウルトラ設定」にはこだわらず、コスパを重視したい人
中~高設定でも十分きれいな画質で遊べるため、過剰な性能よりも価格重視の人にぴったりです。 - 動画編集や配信など、ゲーム以外にもPCを使いたい人
Radeonは動画再生支援やエンコード性能も高めで、軽めの編集作業なら十分こなせます。ただし、AI画像生成には向いていないため、注意が必要です。 - コスパの高いゲーム用PCが欲しい人
RadeonはNVIDIA RTXに比べ、価格が安いです。だからと言ってゲーム性能が低いことはなく、コスパに優れたゲーム用PCを作ることができます。

ゲームメインならRadeonは効果を発揮しやすいです。
RX 9060 XTはこんな人には向かない
どんなにバランスの良いGPUでも、すべての用途に合うわけではありません。
以下のようなニーズがある場合は、他のGPUを検討したほうが満足度が高くなります。
- リアルなレイトレーシング表現をフルで楽しみたい人
RTコアを搭載するNVIDIAのRTXシリーズと比べて、RX 9060 XTのレイトレーシング性能は控えめです。サイバーパンク2077やモンハンワイルズなどの重いタイトルでは、画質を落とさないとフレームレートが下がる場合があります。 - AI画像生成(Stable Diffusionなど)を本格的に使いたい人
RadeonはAI処理に特化したTensor Coreのようなユニットを持たないため、画像生成の速度が非常に遅くなります。AI用途にはCUDA環境が整っているNVIDIA GPUの方が圧倒的に有利です。 - 4Kやウルトラ設定でのゲーミングを求めている人
RX 9060 XTはフルHD〜WQHDで最適化されたGPUです。最新のAAAタイトルを4K・最高設定でプレイしたい場合は、上位のGPU(例:RX 7900 XTやRTX 4070以上)を検討する必要があります。 - DLSSを使いたい人
RadeonはDLSSに対応していません。DLSSを活用したい方には、RTXシリーズが必須となります。

レイトレやStable Diffusionを使いたい人は、RTX系のグラボを選んだ方が良いですね。
RX 9060 XTはFSR 4が使えます
アップスケーリングのFSR 3がFSR 4にバージョンアップしました。
FSR 4はRX 9000シリーズが必要ですが、RX 9060 XTなら使えます。
AMDの最新アップスケーリング技術。より自然な映像表現と、アップスケール時のクオリティ向上が期待できます。DLSSに近い高画質とフレーム生成を両立できるようになり、対応ゲームでは視覚品質とパフォーマンスの両立が可能です。
FSR 3とFSR 4の画質比較
FSR 3とFSR 4の画質比較は以下のような感じ。
FSR 3は手前のダミーや、一番奥にある土嚢、天井の電気がボケています。
※画像クリックで拡大できます

FSR 4は全体的にシャープになり、土嚢の形状がわかります。また、天井の電気も綺麗な形になっています。

FSR 4は全体的にボケが無くなり、奥までくっきり見えており、非常に滑らかな映像になっていることがわかります。

FSR 4の方が、圧倒的に上位の画質になっていますね!
FSR 4を使うための設定
FSR 4を使うためには、以下の条件を満たしている必要があります。
- ゲーム側がFSR 4もしくはFSR 3.1に対応している
- GPUがRX 9000シリーズである
- AMD Software: Adrenalin Edition 25.3.1 以上を使っていること
また、AMD SoftwareでFSR 4をオンにしておく必要があるため、事前の設定が必要です。
ゲーム→グラフィックス→FidelityFX スーパー解像度4をオンにする。

AMD Softwareの設定ができたら、ゲームを起動し、ゲーム内のFSRの設定をオンにします。

正常にFSR 4が稼働すると、AMD SoftwareのFidelityFX スーパー解像度4の下にアクティブとステータスが表示されます。


ゲーム設定だけでなく、AMD Softwareの設定が必要なので注意が必要ですね。
サイバーパンク 2077でFSR 4は使えるの?
サイバーパンク 2077はFSR 3.0までの実装なので、FSR 4には正式対応していません。
MODのOptiscalerを入れれば、FSR 4が使えるようですが、非公式のため当記事では扱いません。
ベンチマークで使うRTX 5060
今回使用するグラボは、ASRock Challenger RX 9060XT 16G 。2連ファン搭載の標準モデルです。

厚さは41mmで、2スロットサイズになっています。

ライティングはロゴの下にある1本のラインのみ。シンプルですが、一応光ります。

出力はHDMI(2.1b)が1つとDisplayPort(2.1a)が2つ。マルチディスプレイ対応です。

バックプレートはメカメカしいスタイリッシュな見た目。メタル製で曲がりを防ぎます。

電源コネクタは8ピンPCIe1つ。

本体重量について、仕様では645gと書いてありましたが実測では約670gでした。最近のグラボは重たくなってきているので、GPUサポートを付けた方が安心です。


マザーボードの端子への負担軽減に、GPUサポートを付けておきましょう。
RX 9060 XTの価格情報
RX 9060 XT (16GB)の実売価格をまとめると、このようになりました。
RX 9060 XT | RTX 5060 Ti | |
---|---|---|
最安値 | 61,800円 | 75,800円 |
平均価格 | 67,026円 | 91,216円 |
最安値で比較すると、RX 9060 XTがRTX 5060 Tiより約1.4万円安いです。
平均価格では約2.4万円の差が開きます。
RX 9060 XTとRTX 5060 Tiのどちらを購入するか迷っている方は、以下の表を参考にしてください。
用途・重視ポイント | RX 9060 XT | RTX 5060 Ti |
---|---|---|
FHDで高fpsを出したい | ○得意 | ○得意 |
レイトレーシングを使いたい | △性能控えめ | ○RTコア搭載で高品質描画に対応 |
DLSS(AI超解像)を使いたい | ×非対応(FSRは利用可) | ○NVIDIA専用機能で対応タイトルも多い |
AI画像生成・機械学習をしたい | ×非対応または極端に遅い | ○Tensor CoreとCUDAで高速処理が可能 |
コストパフォーマンスを重視したい | ○平均約6.7万円で安い | ×平均約9.1万円と高め |
動画編集や軽めのクリエイティブ作業 | ○VRAM 16GBで安定 ※RTX 5060 Tiより若干劣る | ○VRAM 16GBで問題なし |
WQHD〜4Kゲーミングに挑戦したい | △できなくはないが重い | △できなくはないが重い |
- RX 9060 XTは「価格重視で快適に遊びたい人」におすすめ
→ Apexやフォートナイトなど、eスポーツ系ゲームとの相性が抜群です。 - RTX 5060 Tiは「機能重視・NVIDIA技術を活用したい人」におすすめ
→ DLSSやレイトレーシング、Stable Diffusionなどを使いたい方に最適です。

ゲームメインやコスト重視ならRX 9060 XT。クリエイティブ性能も求めるならRTX 5060 Tiと考えると良いでしょう。
3DMarkで基本性能をチェック

ベンチマークの定番「3DMARK」で基本性能をチェックしました。RTX 5060 Tiと比較しています。
RX 9060 XT 16GB版 | RTX 5060 Ti 16GB版 | テスト内容 | |
---|---|---|---|
Speed Way | 2892 | 4119 | DX12のテスト |
Port Royal | 9582 | 10318 | リアルタイム レイトレーシング |
SteelNomad | 3715 | 3620 | 高性能PC用 検証スコア |
Time Spy | 15433 | 15301 | FHD DX12 |
Time Spy Extreme | 7086 | 7038 | 4K DX12 |
Fire Strike | 33918 | 36732 | FHD DX11 |
Fire Strike Extreme | 17890 | 19845 | WQHD DX11 |
Fire Strike Ultra | 9612 | 9818 | 4K DX11 |
スコア | 総合100128 | 106791 |
RX 9060 XTとRTX 5060 Tiの総合スコアを比べると、RX 9060 XTの方が約6.2%性能が低い結果でした。
特にDX12の性能テストのSpeed Wayでは、RX 9060 XTがRTX 5060 Tiに比べて約30%性能が低く、スコアはおよそ7割程度にとどまっています。
リアルタイムレイトレーシング性能を計測するPort Royalでは、RX 9060 XTはRTX 5060 Tiより約7.1%低いスコアとなりました。
ただし、SteelNomad(PC性能検証)や、Time Spy(DX12のラスタライズ性能検証)ではRTX 5060 Tiをわずかに上回るスコアを出しています。
このことから、RX 9060 XTはゲームの描画処理を得意としたGPUであることがわかります。

RX 9060 XTの基本性能はRTX 5060 Tiに負けますが、ゲームの描画性能は高いGPUです。
RX 9060 XTのゲーム性能ベンチマーク
ベンチマークを計測したPC環境はこちら。
CPU | Ryzen 7 7800X3D |
GPU | RX 9060 XT(16GB) RTX 5060 Ti(16GB) |
マザーボード | ASRock B650 Pro RS |
メモリ | CORSAIR DDR5-6000MHz 32GB ※4800MHzで駆動 |
SSD | 1TB Gen4 |
CPUクーラー | DeepCool AK620 |
電源 | 1000W |
グラフィック設定は低設定やウルトラ設定など、ゲームによって軽い調整と重たい調整でベンチマークを取りました。
- 【軽量】エーペックスレジェンズ
- 【軽量】FORTNITE
- 【中量】Call of Duty : Black Ops 6
- 【中量】FF14 黄金のレガシー
- 【重量】黒神話:悟空
- 【重量】サイバーパンク2077
- 【重量】モンスターハンターワイルズ
【軽量】エーペックスレジェンズ
FPSゲームの中では処理負荷が低めのApex。公平なベンチマークを取るために、訓練場で、走る・撃つ・テルミット使用・ウルト使用を一連動作として計測しました。

Apex
FHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
RX 9060 XT 低設定 | 282 fps (113) | 258 fps (59) | 151 fps (29) |
RTX 5060 Ti 低設定 | 293 fps (151) | 271 fps (78) | 175 fps (34) |
RX 9060 XT 高設定 | 242 fps (67) | 178 fps (45) | 98 fps (20) |
RTX 5060 Ti 高設定 | 266 fps (113) | 199 fps (65) | 119 fps (33) |
FHD 低設定で平均282fps。WQHDでも平均258fpsでプレイ可能です。
全ての解像度でRTX 5060 Tiを下回る結果ですが、FHDではプレイに影響が無いフレームレートが出ています。
WQHD以上で、テルミットなどのエフェクトが多く表示されると画面にカクツキが出てくるため、フレームレート重視のプレイはFHDがおすすめです。

RX 9060 XTなら快適にプレイが可能ですね。
実際にゲームプレイをしたところ、ベンチマークより高い平均298fpsでプレイできました。プレイ中はカクツキなどを感じることはなく、非常に快適にプレイができました。

FHDではグラボ性能を気にせず遊べ、モニター性能も活かしたゲームプレイが可能です。
【軽量】FORTNITE
フォートナイト(チャプター6)はDirectX12の最低設定で計測しました。
実際にゲームプレイをして平均フレームレートを計測しています。

FORTNITE 低設定
低設定 | FHD | WQHD | 4K |
---|---|---|---|
RX 9060 XT | 348 fps (188) | 309 fps (176) | 189 fps (118) |
RTX 5060 Ti | 375 fps (190) | 320 fps (177) | 199 fps (123) |
今回の計測では、FHDとWQHDで平均300fps以上で、とても高いフレームレートになりました。
低設定であれば4Kでも十分プレイ可能な結果です。
全体的にRX 9060 XTは5060Tiより低いフレームレートですが、もともと高フレームレートの中での差です。プレイは快適にできるので、RX 9060 XTで全く問題ありません。
低設定がおすすめな理由
FORTNITEのグラフィック設定は低設定がおすすめです。
設定を低くすることで高いフレームレートが出せ、さらに視認性が上がります。
設定を高くすると草木がリアルになりますが、敵が見えにくくなってしまいます。

プロのeスポーツプレイヤーは低設定かパフォーマンスモードでプレイされています。
画面のリアルさよりも、敵の見やすさやフレームレートを優先した低設定でプレイしましょう。
【中量】Call of Duty : Black Ops 6
Cod:BO6はFPSの中では少し重めのゲームです。ゲーム中に実装されているベンチマークで計測しました。

グラフィック設定 | |
---|---|
グラフィックのプリセット | 最低 |
レンダリング解像度 | 100 |
アップスケーリング /シャープニング | FIDELITYFX CAS 強度:100 |
視野角 | 100 |
Cod 最低設定
低設定 | FHD | WQHD | 4K |
---|---|---|---|
RX 9060 XT | 252 fps (193) | 186 fps (139) | 106 fps (79) |
RTX 5060 Ti | 237 fps (172) | 178 fps (129) | 105fps (75) |
FHDでもRX 9060 XTが15fpsほど高くなる結果となりました。
WQHD、4Kでもフレームレートは上回るため、CodではRadeonとRyzenの組み合わせが強いことがわかります。
試合中はフレームレートの上下がありますが、全体的にはベンチマークより高い平均255fpsでプレイできました。


FHDなら高リフレッシュレートモニターの性能も十分引き出せますね!
【中量】FF14 黄金のレガシー
FF14は処理が軽めのMMOゲームです。専用ベンチマークソフトで計測しました。

FF14
FHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
9060 XT 標準画質 | 非常に快適 32121 (214) | 非常に快適 18977 (128) | 快適 9462 (62) |
5060 Ti 標準画質 | 非常に快適 33585 (226) | 非常に快適 22592 (152) | とても快適 11147 (77) |
9060 XT 最高画質 | 非常に快適 21089 (146) | とても快適 12854 (90) | 快適 8401 (56) |
5060 Ti 最高画質 | 非常に快適 22679 (158) | とても快適 14652 (104) | 快適 10472 (70) |
RX 9060 XTはWQHD 標準品質まで「非常に快適」となりました。
しかし、全体的にRTX 5060 Tiよりスコアやフレームレートは低くなります。
FF14はゲーム開発ミドルウェアがNVIDIA GAME WORKSのため、GeForce RTXに最適化されています。そのため、同グレードのRadeonではスコアやフレームレートは下回ります。

と言っても、FHDやWQHDではスコアとフレームレートは十分高いので、プレイ自体に大きな影響はありません。

FF14はそれほど重たくないので、RX 9060 XTでも十分快適です。
【重量】黒神話:悟空
黒神話:悟空の専用ベンチマークソフトを使って計測しました。

- 画質レベル:高
- サンプリング解像度:50
- フルレイトレーシング 超高
- FSR:ON
- FG:ON
黒神話:悟空
低設定 | FHD | WQHD | 4K |
---|---|---|---|
9060 XT | 75 fps (62) | 50 fps (40) | 26 fps (21) |
5060 Ti | 71 fps (62) | 52 fps (44) | 29 fps (25) |
RX 9060 XTの方が数フレーム高いですが、体感できるほどでは無く誤差と言えるでしょう。

レイトレーシングも使っていますが、同じぐらいのフレームレートになっていますね!
【重量】サイバーパンク2077
PCゲームの中では重量級のサイバーパンク2077(Ver2.21)。ゲームに実装されているベンチマークで計測しました。

サイバーパンク2077
FHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
RX 9060 XT 高設定 | 162 fps (134) | 118 fps (101) | 64 fps (57) |
RTX 5060 Ti 高設定 | 175 fps (142) | 125 fps (105) | 68 fps (60) |
RX 9060 XT レイトレ・ウルトラ | 82 fps (71) | 63 fps (55) | 40 fps (36) |
RTX 5060 Ti レイトレ・ウルトラ | 86 fps (76) | 67 fps (60) | 43 fps (39) |
サイバーパンクは重たいゲームで、特にレイトレーシングを使うと急激に重たくなります。
レイトレーシングを使わない高設定ならFHDで平均160fps以上のプレイが可能。
RX 9060 XTでレイトレーシングを使ったとしても、FHDなら平均80fps前後でプレイできます。

全体的にはRTX 5060 Tiより低いフレームレートですが、プレイは十分可能なレベルです。
FSR フレーム生成を使ってフレームレートを増強
サイバーパンク 2077はFSR フレーム生成が使えます。

少しでも高いフレームレートで遊びたいときは、フレーム生成を使うと良いでしょう。

FHD レイトレ・ウルトラで70fps前後出ていますが、フレーム生成を使うと140fpsを超えるほど高いフレームレートが実現できます。

FGオンにするとフレームレートが上がります。ただし、問題点もあるので中が必要です!
FSR FGを使う場合の問題点
サイバーパンク2077はFSRとFG(フレーム生成)が使えますが、不具合と思われる問題が発生します。(2025年6月15日現在)
FSR フレーム生成を選択すると、以下のようにフルスクリーンの選択肢が無くなります。

例えば、4Kモニターでゲーム中にFHDやWQHD解像度を選んだ場合、フルスクリーンにすることができず、ウィンドウモードでしかプレイできません。

モニター解像度とゲーム設定の解像度が同じなら問題ありませんが、モニターと違う解像度で遊ぶ場合はフレーム生成を使わない方が良さそうです。

FGを使ったときにフルスクリーンが選べなくなるのは、仕様なのか不具合なのか不明です。
【重量】モンスターハンターワイルズ
製品版でアルシュベルド討伐を行い、ゲーム中の平均フレームレートを計測しています。

- RX 9060 XTはFSRとフレーム生成をオン。
- 5060TiはDLSSとフレーム生成をオン。
モンスターハンターワイルズ
FHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
RX 9060 XT 中 | 155 fps (100) | 119 fps (64) | 86 fps (58) |
RTX 5060 Ti 中 | 104 fps (57) | 89 fps (51) | 60 fps (43) |
RX 9060 XT ウルトラ | 119 fps (64) | 106 fps (82) | 64 fps (39) |
RTX 5060 Ti ウルトラ | 85 fps (48) | 70 fps (45) | 48 fps (30) |
RX 9060 XT ウルトラ レイトレ | 93 fps (48) | 88 fps (45) | 56 fps (41) |
RTX 5060 Ti ウルトラ レイトレ | 95 fps (59) | 77 fps (46) | 54 fps (35) |
モンスターハンターワイルズはRX 9060 XTが圧勝です。
FHDの中設定では50fps前後ほど差があるぐらい違います。ウルトラ設定にしても、RX 9060 XTが30fpsほど高く、プレイ自体もスムーズです。
レイトレーシングをオンにすると、RX 9060 XTはレイトレーシング性能が高くないため、RTX 5060 Tiに近づきます。
モンスターハンターワイルズはRyzenやRadeonに最適化されていると言われており、RTXを突き放す結果となりました。

モンハンはRX 9060 XTが強いですね!
\ミドルクラスのゲーミングPC!/
RX 9060 XTでYouTubeライブ配信テスト
Ryzen 7 7800X3DとRX 9060 XT搭載のPC1台でYouTubeライブ配信と録画を同時に行いました。
Apexのコントロールをプレイしています。
- 配信:OBS
- 解像度:FHD
- ビットレート:15000 bps
- 映像エンコーダ:NVIDIA NVENC AV1
- Apexの設定:低
- 配信と録画を同時に行う
FHD・低設定でライブ配信をした結果
- 平均fps:298fps
- 最高fps:300fps
- 最低fps:284fps
普通に走っているときで298fps前後。フレームレートはほとんど落ちません。

バトル中、フェクトが表示されるシーンでもフレームレートは落ちませんでした。
※CPU性能によってフレームレートに違いが出ます。

今回は平均299fpsでバトルを終えました。配信をしながらでも快適にプレイ可能です。


配信中でも高フレームレートが出せました。これならバトルに集中できますね!
\ゲームが快適なゲーミングPC!/
RX 9060 XTのクリエイティブ性能をベンチマーク
クリエイティブ性能を計測するため、以下の3種類をベンチマークしました。
- 動画エンコード
- AI画像生成
- 3DCGレンダリング
AV1による動画エンコードやStable Diffuisonなど、RX 9060 XTのクリエイティブ性能をご覧ください。
動画エンコード速度

DaVinci Resolveで30分の4K動画をエンコードし、その時間を計測しました。
まずはAV1エンコードの結果から。
AV1 | RX 9060 XT | RTX 5060 Ti |
---|---|---|
HIGH/品質重視 | 33分29秒 | 9分22秒 |
HIGH/速度重視 | 4分58秒 | 3分45秒 |
AV1のエンコードは、どちらもRTX 5060 Tiの速度に追いつきません。
また、品質重視にしたときに、極端にエンコード時間がかかってしまう結果となりました。
AV1エンコードで実用に耐える速度を出すには「速度重視」の設定が必要です。
次は汎用的なH.264でエンコードした結果。
H.264 | RX 9060 XT | RTX 5060 Ti |
---|---|---|
HIGH/品質重視 | 10分17秒 | 11分25秒 |
HIGH/速度重視 | 6分17秒 | 6分41秒 |
H.264は、どちらもRTX 5060 Tiより速くエンコードが完了しました。
AV1の品質重視以外、趣味レベルであれば十分なエンコード速度が出せています。

個人製作や趣味の動画制作なら、RX 9060 XTでも十分対応可能ですね。
Stable Diffusionの速度計測

AI画像生成のStable Diffusionで、画像生成時間を計測しました。
グラフのバーが短いほど、画像生成速度が速いです。
RX 9060 XTはとても画像生成速度が遅いです。
また、すぐにVRAM不足になるため動作が安定せず、512×768までしか生成できませんでした。
Stable Diffuisonがアップデートされるまで気長に待つか、素直にNVIDIAのグラボを選択した方がよさそうです。

RX 9060 XTは設定ミスかと思うぐらい生成速度が遅かったです。今後のアップデートを待つしかないですね・・・
Blenderのレンダリング速度計測
Blenderで実際にシーンをレンダリングし、レンダリングにかかった時間をチェックします。

- レンダリング解像度:4K
- レンダラー:Cycles
- サンプルファイル:Blender 2.83 LTS
- RX 9060 XT:HIP
- RTX 5060 Ti:CUDA
RTX 5060は約165秒で、RTX 4060とほぼ変わりません。CUDAコア数が4060Tiより少ないため、その影響が出ていると考えられます。
3DCGレンダリングでも、RTX 5060 TiのCUDAは強いです。
RX 9060 XTも作業ができないことは無いですが、もっと複雑なシーンになると、さらにレンダリング時間に開きが出てくることが予想されます。
趣味レベルならRX 9060 XTでも十分対応できますが、本格的ならNVIDIAがおすすめです。

クリエイティブ性能はNVIDIAのRTXに軍配が上がりますね。
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RT 9060 XTの消費電力と電気代目安
デスクトップ中、YouTube視聴中、ゲーム中の消費電力を計測し、1時間当たりの電気代の目安を算出しました。
GPU(16GB) | RX 9060 XT | RTX 5060 Ti |
---|---|---|
デスクトップ | 20W(0.62円) | 12W(0.37円) |
YouTube | 21W(0.65円) | 14W(0.43円) |
動画エンコード | 56W(1.74円) | 61W(1.89円) |
モンハンワイルズ | 163W(5.05円) | 145W(4.50円) |
- 電気代目安計算:消費電力×1時間×1kWh 単価 31円計算
- 電力会社や契約内容によって単価が変わるため、目安としてご覧ください
RT 9060 XTでモンスターハンターワイルズをプレイすると、平均163Wになりました。
RT 9060 XTの消費電力は全体的にRTX 5060 Tiより高く、若干ではありますが電気代も高くなる傾向にあります。
※PCシステム構成によって消費電力と電気代は上下します。

電気代が気になる方は、エコチェッカーなどで計測してみるとよいでしょう。
RT 9060 XTのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
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FHDゲームが快適にプレイできる VRAM 16GB搭載で最高グラフィックも可能 FSR 4が使える FGでフレームレートを上げられる 配信しながらゲームプレイも快適 趣味レベルのクリエイティブ作業も可能 NVIDIAに比べて価格が安い | 全体的に消費電力が高め 一部のゲームでグラフィック設定不具合がある クリエイティブ性能が弱い →AI画像生成は遅すぎ →動画エンコードの設定によっては、速度が遅い →3DCGレンダリングが遅い |
RT 9060 XTはFHD~WQHDでゲームをプレイする人向けのGPUです。
クリエイティブ性能はNVIDIAのGPUに軍配が上がりますが、趣味レベルなら十分対応可能。
FSR(アップスケーリング)がバージョン4にアップグレード。RX 9000シリーズから使えるFSR 4は、RX 9060 XTで使うことができ、綺麗な画像とパフォーマンスの向上が期待できます。
普段使いやゲームメインで使うなら、RT 9060 XTはコスパに優れたPCが完成します。

ゲームメインでコスパを考えると、今のところRX 9060 XTは最適解かもしれない。
RT 9060 XT搭載ゲーミングPCとグラボ検索リンク
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メーカー 商品名 | 仕様 | 特徴 |
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NEXTGEAR JG-A7A6X
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G-GEAR GE7A-G253/B
参考価格:259,800円(税込み、送料込み)
- Ryzen 7 9800X3D
- 空冷CPUクーラー
- RX 9060 XT 16GB
- DDR5 32GB
- 無線:Wi-Fi6E+Bluetooth5
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メモリ32GBとSSD1TBが標準搭載。初期容量が多めなので、しばらく増設しなくても問題はありません。
もし、ゲームをたくさんインストールする予定なら、追加ストレージに1TBを増設しておくと良いでしょう
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クリエイティブ性能もほしいならNVIDIA
RT 9060 XTのFHDゲーム性能はとても高いですが、クリエイティブ性能もほしいときはNVIDIAのRTX 5000シリーズを検討してください。
RTX 5000シリーズは、ゲーム性能とクリエイティブ性能がバランスよく使えるGPUです。
RTX 5060 Tiの性能をベンチマークした記事はこちらです。

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